
矯正治療というと、歯並びを整えることを目的とした治療というイメージを持たれる方が多いかもしれません。しかし近年では、歯並びだけでなく、機能面や口元や横顔の印象まで含めて考える矯正治療が重視されるようになっています。
口ゴボやEライン、ガミースマイルなど、お口元に関するお悩みは見た目だけでなく、噛み合わせや呼吸といった機能面とも深く関係しています。今回は、当院ならではのお口元も考慮した矯正治療についてご紹介します。
口ゴボとは?
「口ゴボ」とは、唇や口元全体が前方に突出して見える状態を指します。正面から見ると気にならなくても、横顔を見たときに口元が前に出て見え、フェイスラインとのバランスに違和感を覚える方も少なくありません。口ゴボは審美的な問題として捉えられがちですが、実際には口が閉じにくい、口呼吸になりやすい、発音が不明瞭になるなど、機能面への影響がみられることもあります。そのため、見た目だけの問題として放置せず、歯科的な視点から評価することが大切です。
口ゴボの原因とEラインの関係
口ゴボの原因は一つではなく、歯並びと骨格の両面が関係しています。前歯が前方に傾いている場合や、アデノイド様顔貌と言って下顎が後退することで上顎が相対的に突出してえるケースや、上下顎前突と言って上下顎ごと突出してるなど骨格的な問題の場合もあります。
こうした状態では、横顔の美しさの指標とされるEライン(鼻先と顎先を結んだライン)から唇が前に出て見えやすくなります。Eラインはあくまで一つの目安ですが、口元の突出感を客観的に評価する際に重要な指標となります。
セファロ分析で行う精密な診断と治療計画
お口元を考慮した矯正治療を行うためには、精密な検査と分析が欠かせません。その中でも重要なのがセファロ分析です。セファロ(頭部X線規格写真)を用いることで、歯の位置だけでなく、顎の骨格、成長方向、口元の突出度合いなどを数値として評価することができます。噛み合わせ・骨格・Eラインの関係を総合的に分析し、その方にとって無理のない治療計画を立てることが、自然で調和のとれた仕上がりにつながります。
矯正方法の選択と当院の矯正方針
口ゴボの改善には、
①非抜歯で行うマウスピース矯正
②基本的には小臼歯を抜歯して行うワイヤー矯正
が主になりますが、骨格的な問題が多く歯の矯正だけではお口元の改善が難しい場合は
③外科矯正と言って顎骨の手術をして顎の位置を変える矯正法を紹介する場合があります。
どの方法が適しているかは、精密検査の結果をもとに歯と骨格、顔貌を慎重に判断し、可能な限り歯を抜かない治療を大切にしています。
実際に当院では約9割のケースで非抜歯矯正を行い、歯列を少しずつ広げながらスペースを確保することで、見た目と機能の両立を目指しています。
また、ガミースマイルについても、矯正治療だけでなく、歯茎の手術で歯の位置や傾き、唇との関係を考慮することで、矯正治療が有効となる場合があります。
ガミースマイルについて
ガミースマイルとは笑ったときに、大きく歯茎が見える状態のことを言います。
ガミースマイルの改善には、矯正治療で前歯を歯茎方向に移動させる方法や、歯茎の切除手術、ボトックス治療などで唇を上りにくくするなどの対応があります。ただ、骨格的に上顎が出て歯茎が見える方は外科矯正が必要な場合があるので、どれが適応かは精密検査をして慎重に診断し最適な方法を提案させていただきます。
まとめ
お口元を考慮した矯正治療は、歯並びを整えるだけでなく、口ゴボやEライン、ガミースマイルといった見た目の印象と、噛み合わせや呼吸といった機能の両面を大切にする治療です。そのためには、セファロ分析をはじめとした精密な診断と、患者様一人ひとりに合った治療計画が欠かせません。当院では初診相談の際に十分な時間を確保し、治療の選択肢や考え方について丁寧にご説明しています。
「自分に最適な治療法がわからない」「噛み合わせまでしっかり治したい」とお考えの方は、ぜひ当院にご相談ください。初診相談は保険診療で対応しております。Web予約も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。